2022年シーズン【小夏】販売について

高知県初夏の味、『小夏(こなつ)』は果樹園さかもとでも人気急上昇中の品種です。さっぱりとした甘さの中にほどよい酸味があり、4月下旬~5月初旬の汗ばむ陽気の頃に旬をむかえます。そんな果樹園さかもとの小夏は今年大変な事態になっております…。

来月に旬を迎えるはずだった小夏(写真は過去のもの)

2022年の販売について

結論から先に書いてしまいますが、例年であればすでに予約を受け付けている果樹園さかもとの『小夏』の販売は、2022年シーズンはありません。理由は後述しますが、販売する果実が一切ないからです…。「こんなことは経験がない」とベテラン農家が口を揃えて言うほど、大変な状況になっております。

ジューシーな小夏

原因は厳しすぎる寒波!

2021年1月、非常に強い寒波が日本中を襲いました。南国高知も例外にはもれず、最低気温がマイナス5℃を下回る日が3日ほど続き、それが不作の一番の原因となりました。小夏の実は、木になったまま冬を越し、4月中旬以降に収穫します。寒い冬を経験する為、甘さを増し、力づよい味を初夏に味わえるのですが、寒さに強い品種ではありません。なので、11月頃に1つ1つの実に袋をかけて寒さに備えます。昨年の寒波襲来の時には、圃場で火を焚き、できる対策はやったのですが自然の脅威には全く対抗することができませんでした。春に花は咲いたものの、弱った樹勢を回復させるためか実はことごとく落ちて、秋の袋掛けの時点では例年の2~3%あるかどうかといった悲惨な状況でした。

実が落ちた小夏の木
いつもなら沢山の実がある小夏の木
例年の袋掛け時の小夏

来シーズンに向けて

こういった事情で、今シーズンはお客様に果樹園さかもとの小夏をお届けすることができません。SNSや文旦販売のお知らせの際にもそのことはお伝えしていますが、楽しみにしていたお客様には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。この厳しすぎる自然環境の中、ポンカンや文旦、レモンといった他の品種も大不作になっています。異常気象や100年に1度の気象条件が毎年のことになっている近年、私たち農家も知識や技術をアップデートし、できることをして“来年こそは”と日々頑張っております。今後とも、応援よろしくお願いします。

自然栽培の小夏
小夏を切った様子