厳しいシーズンインへ!!

本当に久しぶりにブログを更新することになりました。果樹園の状況をお知らせすることが遅れてしまい、申し訳ございません!昨年の乾燥、1月の大寒波、春の冷たい長雨といった厳しすぎる気象条件の影響があり、『みかん』大不作の年になりそうです。この状況をどうお伝えするか、暗くなりすぎないようにと書いたり消したりしていました…。私たち生産者にとっても、我慢のシーズンになると思いますが、応援よろしくお願いします!!

まずは、レモンの不作から

レモンは、とても寒さに弱い果物です。マイナス4~5℃を下回ると実が凍り、木も枯れてしまうことがあります。5年前、寒い夜に雪が積もって全滅しかけたことがあります。凍った実をお客さまにお届けするわけにはいかず、注文は全てキャンセルさせていただきました。その時にダメージを受けた成木や苗木の樹勢が回復してきて「さぁ、これから」という今年の1月、またしてもマイナス4.6℃を記録する寒波がこの地域を襲いました。またまた、実は凍ってしまい、枯れた枝を大量に切り落としました。もちろん、枝葉の少ないレモンの木に花は咲かず、実はなりません。南国と言われる高知県でも、数年に1回はこのような強い寒波に見まわれることは、最近の異常気象の中では避けられないのかもしれません。

ということで、今年の収穫量は例年の2割程度、商品として出荷できるのは1割以下になることが予想されます。

枯死したレモンの木

健康なレモンの木を50本!!

私が就農してレモンを任された時、手が回らないため放置されていたレモンの木は枝が伸び放題で、収穫しようにも体が木の中に入らない状態でした。試行錯誤をしながら手入れをし、毎年5本ずつ苗木を植えて増やしてきました。目標とするのは、健康なレモンの木を50本育てること。弱った木が倒れたり、害虫やイノシシに苗木が枯らされたりと、なかなか目標には到達できませんが、あと2~3年で50本に手が届きそうです。

レモンをお求めになるお客さまの要望に応えられない状況は続きますが、ゆっくりと一緒に見守っていきましょう!

定植して5年のレモン
やっとここまできた初代苗木

今シーズンの見通し

例年、9月下旬にはレモン販売のご案内をお送りさせていただいているのですが、今年は実の肥大も遅く、収穫量の予定も読みづらい状況です。もう少し様子を見て、販売が可能な量を見極めてから改めてご案内させていただく予定です。苗木は比較的ダメージが少なく、少しずつ実をつけてくれています。まだ1本の木に5~10個程度なのですが、これから戦力として活躍してくれると楽しみにしています。

小さなレモンの実
傷も目立つグリーンレモン

私がこだわる栽培方法

果樹園さかもとのレモンは、農薬や化学肥料を使わずに栽培しています。その為、生産量は多くなく、害虫や気象条件の影響を強く受け、安定した収穫量を見込めません…。それでも、栽培方法はこのまま継続します。その理由は、お客さまからレモンを料理などで皮ごと召し上がるという声をいただくからです。多くの生産者の中から私たちのレモンを注文をしていただいており、その声や期待に応えたいと思うし、できるだけ安心で安全な果物を皆さまにお届けしたいと思っているからです。

さらに、「気候変動」や「異常気象」、「SDGs」といった言葉が今後の世界のキーワードになることは間違いありません。田舎の自然の中で生活し、その自然の中で自然相手の農業をしている私たちが環境への配慮を率先して行うことは当然だと思うし、皆さんにも自然の力強さや素晴らしさを知ってもらいたいと思っています。

まだまだ、数量限定となってしまいますが、いつかはこのレモンを安定して栽培し、多くのファンの皆さまにお届けします。今後とも宜しくお願い致します。

レモンの箱詰め写真